頭痛について

頭痛について

なかなか人に理解してもらえない痛みの中に
“頭痛” があります。

普段から頭痛が無い人からすると、「そんなに痛いの?」「また頭痛?」「我慢できないの?」「クスリ飲めば良いじゃ無い!」って思われてしまったりするようです。

今回、頭痛に関して内容を改訂しました。
もし思い当たることがあったら、どうぞ、頭痛専門医を受診してください。

頭痛はごくありふれた症状です。
子供に頭痛は無い!なんて本気で思って見える親御さんもお見えになります。早い子は3歳でしっかり症状を訴えます。
親御さんを含め、周りの大人からの理解が得られないほど辛いことはありません。 学校でも理解されないと成績が落ちたり、クラブ活動が出来無かったり、やがては不登校の原因にもなる可能性があります。

1日も早く、症状が楽になるには、まず頭痛について知る事から始めましょう。

頭痛について

当クリニックでは今でも1日平均5名以上、頭痛を主訴とする新患がみえます。
日本人の約3000万人が「頭痛持ち」と言われています。
特に片頭痛の場合、自分の親族に頭痛持ちが居るか確かめてみると「やはり片頭痛って遺伝するの?って」思いたくなるはずです。

頭痛持ちの約2/3が緊張性頭痛、1/3が片頭痛、群発頭痛は1/2000くらいでしょうか。
日常生活に支障を来す頭痛を、何とかコントロールしたいものです。男性よりも女性のほうが頭痛の症状を訴えることが多く、片頭痛の8割が女性のようです。(群発頭痛は男性が多いと言われています。)
くも膜下出血のように救急車を呼ぶ必要があるものや、たまたま見つかったり、予想外の症状がでる脳腫瘍のようなケースもありますが、まずは1次性頭痛と呼ばれるものから勉強していきましょう。

頭痛について

緊張型頭痛

緊張型頭痛

昔は筋緊張性頭痛とも言われていましたが、現在は緊張型頭痛で統一されました。 様々なストレスや筋肉の緊張などが複雑に絡み合って起こると考えられています。

ここで、しっかり覚えておいて欲しいのは、肩こりがあるから私の頭痛は緊張型頭痛なんだ!って 早とちりをしない事なのです。
もちろん、肩こりがあるのは緊張型頭痛の大事な症状です。
具体例を挙げるとあなたも思い当たるかも知れません。

  • 猫背じゃないですか?
  • 写真を撮るとき、自分ではまっすぐと思っているのに「もうちょっと左に首を傾けて!」なんて言われたこと有りませんか?
  • 視力は落ちてきていませんか?
  • ひょっとして老眼(遠視)?
  • 左右の視力はあまり変わりありませんか?

全て、肩がこったり、首が重くなる原因になってますよ!
身体的ストレスとしては無理な姿勢・合わない枕(で良く眠れない)・スマホやパソコンで目の使いすぎ。特に目、肩(、腰)などが疲れると、周囲の筋肉がこわばって肩こり(や腰痛)が起こり、頭痛になると考えられています。

しかしながら、緊張型頭痛では気持ち悪くなって吐いてしまう事や、日常生活での振動や運動で悪くなる事は無いとされています。
さらに、片頭痛のように脈打つような痛みでは無く、圧迫感や締め付け感を感じるものです。

何となくいつも肩や首がこっていて、後頭部がだる重く感じたり、頭が締め付けられ様に感じるのが典型的な緊張型頭痛です。 気がつくと吐き気がしたり、ドクドクした痛みが出てきたら違うものだと考えてくださいね。

治療は最初からクスリではありません。 普段からの姿勢や身体のケアが大事になってきます。 肉体的なストレスに加えて精神的ストレスとしては人間関係や心配事や不安など。その原因は人ぞれぞれ、多岐に渡ると思います。 眠れない、職場に行きたくない…自律神経の調子が悪くなっても頭痛になることもありますから、その時は専門医をご紹介しますね。

片頭痛

2000年から トリプタンという薬が治療薬として使えるようになって、あっという間に20年がすぎました。既に多くの人がその効果を実感されていますし、今ではジェネリックが一般的になっています。

ただし、副作用でトリプタンが使えない人も少なからず見えますし、100%の症状改善とまでは行かないのが現状です。 そして、非常に残念な事に、このトリプタンが原因の薬物乱用頭痛が問題なっている事も事実です。

このトリプタンに続く新たな内服薬として DITAN と GEPANT というクスリが 今後登場する予定です。既に 海外では使われていますので、期待したと思いますし、情報が入り次第知らせ致します

「たかが頭痛で何いってるの!」
「ほんとに頭痛で吐いたりするの?」
「我慢すればいいじゃない!」

そんな言葉に苦しんできた人が徐々に救われています。
具体例を挙げてみますから、思い当たる節があったら、専門医を受診しましょう

  • 朝、目が覚めて起きた時から頭痛を感じる。
  • 夜寝る前から頭痛がある。夜中に頭痛で目が覚める。
  • まぶしい光や大きな音がすると頭痛がひどくなる。
  • 朝ご飯抜いたら昼前に頭痛がする。
  • せっかくの休みや週末になると頭痛がする。
  • 脈拍に一致してズキンズキンと痛む。
  • 肩がこったり、後頭部が痛み出すと、こめかみあたりがズキンズキンとする。
  • 生理の前後や排卵日に頭痛で苦しむことが結構ある。

片頭痛

如何ですか?
他にもいろんな症例があります。
子供の頭痛、女性の頭痛で他の例もご紹介しますね。

片頭痛の原因としては頭蓋内・硬膜血管に分布している三叉神経終末が、何らかの刺激により興奮し片頭痛発作を起こすという三叉神経血管説が現在広く支持されています。この説によると何らかの刺激により血管に分布する三叉神経終末や軸索が興奮し、CGRP(カルシウム遺伝子関連ペプチド)などの神経伝達物質が放出されます。これによって血管の拡張や様々な物質による反応が進んで炎症が広い範囲に誘発されます。さらに、痛覚情報は脳幹内の三叉神経核を通って、大脳の痛みを感じる中枢に到達すると考えられています。

今まで、日本人は「痛みは我慢する」と言うのを美徳としてきましたが、この片頭痛を我慢していると、脳梗塞の原因となることも解ってきました。これからは、我慢するのではなく、きちんと治療することを選びませんか?

片頭痛

片頭痛は拍動性の痛みで、(若い)女性に多く、しばしば家族性(遺伝する)であると言われています。
当クリニックには3歳の女の子も通院中です。頭痛が起こるタイミングが解ると良いのですが、そう簡単にはいきません。前兆を伴うタイプでは、ギラギラ輝くギザギザしたものが視野の一部に見えたり、視界の一部が一時的に欠けて見えなくなることもあったり(これを閃輝暗点(せんきあんてん)といいます)、中には言葉が旨く言えなくなることも有るようです。
片頭痛だから片方だけの頭痛とは限りません。両方の場合もあります。こめかみだけでなく、後頭部が脈打つように痛くなる時もあります。
こういった症状が出たとき、痛みが軽い場合、市販の頭痛薬でも効果があれば問題有りません。市販薬が自分に合わなかったり、効果がない場合は、薬の量を増やすのではなく、かかりつけの先生に相談したり、頭痛専門医を受診しましょう。

いくら薬を飲んでもだんだん薬の効果が無くなってきた時、一ヶ月に5日以上続けて頭痛薬を飲まないと我慢できなかったり、痛くもないのに薬を飲まないと不安になったら要注意です。
回数が少なくても、動けなくなるような頭痛や、吐き気がひどくなるもの。
仕事や学校に行けないような頭痛が起こるようであれば、頭痛専門医への受診を強くお薦めします。

薬の飲みすぎは薬物乱用頭痛という困った状態になってしまう可能性があります。これは、頭痛薬だけでなく、風邪薬や普通の鎮痛剤でも同じです。
既に、頭痛薬無しでは生活できない場合は早く治療する必要があります。
頭痛の原因や悪化させる要因を突き止めたり、頭痛薬(トリプタン製剤を含めた)の正しい服用の仕方や予防薬を処方してもらったり、あなたの相談に乗ってもらえると思います。
コーヒーや緑茶を飲むのも良いといわれていますが、飲み過ぎの場合は逆効果ですから注意しましょう。

そして、2021年から 新な片頭痛予防薬が使えるようになっています。
先ほど出てきた CGRP という、痛みを誘発する原因物質が働かないようにさせる薬です。 現在3種類の注射薬が保険適応になっていますので、それぞれの特徴について別コーナーをご参照ください。
あくまで個人的な感想ですが

と言うのも 参考にしてみてください。

現在、この注射薬は資格を持った医師しか使う事が出来ません。
当クリニックでは既に多くの患者さんに投与して、その効果を実感してもらっています。

片頭痛治療について

群発頭痛

群発頭痛は男性に多く、「片方の目玉をえぐられるような痛み」と表現されます。 原因はまだよくわからないところもあり、痛みも周期的と言いながら1年から3~4年に一度、1か月から3か月に渡る「群発期」に毎日のように発症する??
患者さんにとっては「いつ来るか解らない、死にたくなるような痛み」であることには変わりないのです。
メカニズムには片頭痛と同じように血管の拡張(目の後ろを通っている血管が拡張して炎症を起こすため、目の奥の痛みを自覚する)が原因とも考えられており、治療にはトリプタンが用いられます。必要に応じて酸素吸入についての説明やステロイドでの治療がかなり効果的です。即効性の治療薬として自己注射が出来るトリプタン製剤も出てきていますので専門医受診時に是非相談してください。

片頭痛

子供の頭痛

子供の頭痛
子供の頭痛なんて??…まだまだ理解されていないようです。
学校でも
「ずる休み?」
「我慢しなさい!」
「生活が不規則だから!」

そんな言葉が(家族や学校の先生も含めた)身近な大人達から子供に浴びせられることがあります。
まず、お父さんやお母さんがお子さんの頭痛の事を勉強しませんか?
自分が頭痛持ちのお母さんには「あなたが小さいときに“頭の中をナイフで切り刻まれるような痛み”を感じたって言ったでしょ?
あなたのお子さんもいまその痛みに苦しんでいるんですよ」というと、ハッとしたような顔をされます。お子さんの受診にみえたのに、「先生!今も私その痛みに苦しんでいるんです。」と言って患者さんが突然お母さんに変わってしまうこともあります。 いろいろお話をすると、殆どの場合安心して診察室を後にされます。 ここでは、特に子供の片頭痛についてお話ししましょう。

頭痛について

片頭痛の有病率高校生で約10%もあるんです。中学生で約5%小学生でも3.5%と言われています。

特徴が有ります。

  • 乗り物酔いが多くありませんか?
  • 匂い・光・音・と言った刺激に敏感でしょうか?
  • きちんと朝食を食べていますか?
  • 花粉症や喘息、アレルギーは有りませんか?
  • 下痢や嘔吐が多くありませんか?
  • 週末より、ウイークデイの放課後や帰宅してから頭痛が起こりませんか?
  • いきなり起こってすぐに治ってしまうので仮病?と言われたことはありませんか?

幾つかが当てはまると思います。 症状は上にある「片頭痛」を参考にしてくださいね。

頭痛について

注意して欲しいのは、大人の場合にも有りますが、緊張型頭痛の特徴である“頭全体を締め付けられるような痛み”で始まって、それが続く場合もありますから、総合的に判断する必要があります。
対処方法(まず、外来でお話しする内容です)頭痛を引き起こすような“ストレス”をしっかり自覚してそれを避けることです。
たとえば、暗い部屋でのテレビゲームやスマホ、満員電車や人混み、騒音や強い日差し。タバコの煙や、換気の悪い所も避けた方が良いでしょう。
あとは食事にも注意しましょう。チョコレートやチーズ、ソーセージなどの食べ過ぎも良くないと言われています。
発作が起きた時には痛いところを冷やしながら、静かな部屋で安静にするのがおすすめです。冷やす場合は、おでこに貼れるような物では無く、大きくて柔らかいジェルタイプの物がお薦めです。

頭痛について

つらい時に、無理に運動したり、お風呂に入るのは逆効果です。
必要に応じてお薬も使いましょう。どんな薬が良いのか、どういう飲み方が良いのかは専門医を受診して良く聞いてください。
特に親御さんが子供の頭痛を解ってあげると、学校にも色々とお願いすることが出来ると思います。保健室に“マイアイスノン”を置かせて貰った女の子もいます。
何でも良いから早く薬を出して!というのではなく、まず、話をして、順番に検査をしたり対処法や薬の飲み方、生活の仕方、頭痛をやっつける方法を一緒に相談しましょう。
受診するときは、自分の頭痛の様子や今まで飲んできた薬、かかったことのある病気やそれから解らないことについてもメモしてくると有り難いです。

次には具体的な例をご紹介します。
自分にも当てはまると思ったら迷わず治療を始めましょう。

女性の頭痛

片頭痛は、子どものうちは男の子に多く、生理の始まる思春期のころから女性の方が多くなる。また、女性の場合閉経を迎えるころにはぐっと減ると言われています。
こういった傾向から、片頭痛は女性ホルモンと関係が深いと考えられています。
女性の場合、若い頃から鎮痛剤を際限なく飲み続けている人は、閉経を迎えても薬をやめることが出来なくなったり、脳梗塞になる危険性が高くなったり…頭痛はやはり怖い病気だと思います。

頭痛について

女性の片頭痛の6割は何らかの形で生理周期(月経前症候群も含めて)と関係があると言われています。
規則正しい生活、適度な運動。食事や睡眠などしっかり取って??? なんて事が出来れば苦労もしないし、そんなことで治るのなら… 現実は厳しいですよね。
特に男性(ご主人や、会社の上司?)の理解が未だに無いこともつらいところです。
でも、ある意味頭痛の起こる時期がわかっているなら予防が出来る可能性も十分あります。
予防薬として塩酸ロメリジンや漢方薬を使うことで、いままでの苦しみから解放された方がたくさんみえます。漢方も自分有った物に出会えると、かなり効果的です。また、トリプタン製剤も自分の服用タイミングをつかめば本当に心強い味方になってくれます。

頭痛について

いままで苦しんでいたあなたが元気になると、おそらく、ご主人や家族もホッとされるでしょう。
妊娠を心配されている人もみえると思います。 もちろん産婦人科の先生に相談することが大切ですが、予防薬としての塩酸ロメリジンや漢方薬は比較的安全とされています。また、妊娠が判った段階で中止すれば良いし、その内容はかかりつけの産婦人科医にきちんと報告しましょう。

頭痛について

妊娠をすると片頭痛は軽くなると言われていますが、逆に酷くなることもあります。上に書いてあるような予防方法(痛いところを冷やしながら、暗い部屋でほんの少しで良いから横になる等)を試してみてください。 それでも駄目なときは薬が必要になります。
アセトアミノフェンは比較的安全性が高いと言われていますが、飲み過ぎにならないように注意が必要です。妊娠中のトリプタン製剤も有効ですので、先生に相談してから始めましょう。
あと、赤ちゃんにオッパイをあげている時の薬は、安全と言われている物以外は出来るだけ避けるべきです。トリプタンも一応、8時間空ければオッパイをあげても良いと言われていますが、安全を考えるとオッパイは12時間くらい時間を空けたいものです。トリプタンの中でも、気にせず使えるのがありますからそれは、先生と相談してください。薬を飲まないときに出来るだけ搾乳してとっておくのも大事なことです。
新しい、頭痛予防薬。かなり効果的です。もちろん効果が出ない人も居ますし、治療費が高額になるのも事実です。相談して、確かめて 納得の上で治療は進めていきましょう。2022以降、更に新たなクスリも出てきますからどうぞ期待してください。

いずれにせよ、あなたを苦しめている頭痛から早く解放されるように、近くの頭痛専門医を受診してください。

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